設立記念セミナーのご案内
本セミナーは終了いたしました
ご参加ありがとうございました
『日本における患者市民参画の現状と未来』
-患者・市民の声をエビデンスに~オープンイノベーション時代の新薬開発-
日時:2024年6月17日 17:00~20:00
多くの方にお申込みいただき、ありがとうございました。
【お詫び】
YORIAILab創立記念セミナー及びチャッティングセッションの参加案内を
事前に送付しておりましたが、セキュリティ等何らかの影響で一部の方でメールを受信できていないことが判明いたしました。
事前にお申込みいただいていたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。
当日の講演動画を以下のURLにて公開いたしました。
当日の講演内容資料について、以下演者紹介欄のPDFにて閲覧いただけます。
講演概要
演者紹介
患者・市民参画の歴史的背景と現状
演者:松山 琴音
所属:日本医科大学医療管理学
学校法人日本医科大学研究統括センター
標準治療の確立と治療満足度の向上は、従前より医薬品開発の目指すべき方向性であった。しかし、昨今では患者・市民が医薬品開発に参画することで、社会的な価値の最大化を目指す活動が活発化してきている。本講演では、本来医薬品開発の果実を得るべき患者の声を十分に反映してこなかったという歴史的経緯を踏まえ、患者・市民参画の背景と現状を俯瞰し、未来に向けた取り組みのあり方を解説する。
がん患者・市民参画プラットフォーム「Fairy's」が目指すところ
演者:小村 悠
所属:国立がん研究センター東病院
臨床研究支援部門/医薬品開発推進部門
SCRUM-Japan MONSTAR-SCREENは2019年から全国がん患者団体連合会および日本製薬工業協会とともにPPI活動を行ってきた。また、2021年からはPPI委員会を立ち上げ活動を拡げてきた。さらに本年がん患者・市民参画プラットフォーム「Fairy's」(フェアリーズ)が始動した。Fairy'sは「患者・研究者の対話の場」「学びの場」「研究への患者・市民参画の場」、これら3つの場を基軸とし、がん患者・家族(パートナー)・介護者・遺族等と関連するすべての関係者が寄り添い対話する総合プラットフォームである。本発表ではその目指すところをお伝えする。
医療研究開発における「社会共創」:基本的考え方と取組
演者:勝井 恵子
所属:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)
AMEDは、患者さん一人ひとりに寄り添い、3つのLIFE(生命・生活・人生)を支えながら、医療分野の研究成果を一刻も早く実用化し、患者さんやご家族のもとにお届けすることを使命としています。今回は、医療研究開発を社会と共に創り、次の社会を共に創ることを目指す取組「社会共創」について、その基本的考え方を共有するとともに、AMEDによる取組をご紹介します。
患者団体における治験の啓発活動
演者:奥瀬 正紀
所属:一般社団法人INSPIRE JAPAN WPD乾癬啓発普及協会
本邦において治験は必ずしも一般社会に広く且つ正しく認知されているとは言えない。このことは本邦における治験の円滑な実施の妨げの一因となっている。治験アンバサダープロジェクトは、患者団体の方に医薬品開発に関する理解を深めてもらい,より治験にアクセスしやすい環境を醸成するための活動である。治験アンバサダーの活動として患者団体における治験啓発活動の実例を紹介する。
Patient Experience Data って何だろう
演者:八木 伸高
所属:日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
医療経済・アウトカムリサーチマネージャー
一般社団法人ピー・ピー・アイ・ジャパン 運営委員
/レイサマリーワーキング グループリーダー
一般社団 YORIAILab 代表理事
概要:欧米ではここ 1~2 年で Patient Experience Data(PED:「患者経験データ」)の活用について議論や整理が進んでいる。PED は医薬品の開発計画、承認申請や医療技術評価を含むヘルスケアのよりよい意思決定のために活用されるべきもので、国際的には、PED の構築・解釈において患者参画が織りなす姿とその価値に対する議論が深まっている。公的ガイダンスの整備も進んでいる。ところが本邦では、PED を話題にすることすらできていない。医薬品開発・ヘルスケアの関係者が、近い将来、PED の意思決定への活用についてグローバル視点も備えた実践的な議論ができるよう、PED とは一体何か、これにより何がもたらされるのかについて解説する。
治験の適切な理解と患者の意思決定へつなげる社会共創「治験アンバサダー」の取組
演者:大桃 慶子
所属:シミックヘルスケア・インスティテュート株式会社
講演概要:昨今、製薬関連企業では、様々な方法を用いて医薬品開発へ患者・家族の意見を取り入れる活動が活発化しているが、患者・市民の医薬品開発への参画にあたっては、医薬品開発の正しい理解、製薬産業との相互理解を深めることが重要である。
本 講 演 で は 、 製 薬 企 業 、 SMO ( Site Management Organization ) 、 CRO ( Contract ResearchOrganization)、アカデミア、患者団体が相互の理解を深めるため、2021 年から開始した患者団体向けの教育や対話の場を提供するプログラム「治験アンバサダープロジェクト」について紹介を行うと共に今後の展望について紹介する。